日本語の意味の木構造がTypeScriptの型パズルに似てる
っていう歌詞があいみょんの曲にあった気がする
去年ぐらいからゆる言語学ラジオにハマって、最近も仕事おわりに過去回を聞くのが日課になっていて自分も言語ネタでなにか文字を書きたいと常々思ってた折、「単語をひらきたい」という衝動に駆られたので約一年ぶりにブログをかいた。別に技術的な記事ではない。
定義
- 単語をひらく = 「多義的な単語」の意味をひとつひとつ分解してそれぞれ別の単語として並べること
- 意味の木構造 = 「単語をひらく」ことを、これ以上操作できなくなった状態になるまで繰り返してできた構造のうち木構造のもの(単語の循環を排除したい)
これに関して秀逸な記事があった。2021年の朝日広告賞の読者賞に選ばれた広辞苑の広告で挙げられているもの。
ぱっと見上下逆にした方がプログラマ的にはわかりやすい気もするが、世の中のものがすべてプログラマ中心になる道理はない。
この例は最大深さが2の木構造だけど、ヤバいとエモいという多義的な単語がさらに多義的な単語で説明される構造だから良かったのかも。実際に他の若者言葉でやってみたらほとんどの場合で高さが1であることに気付いた。そういえばキモいとかうざいとかラグいとか短縮(+形容詞化)が多かったな。「すごい」のような意味がたくさんあるマンモス単語は高さが高くなりそう。
ここで再びこの広告の例でふとその構造の先が知りたくなった。 例えばエモい。
- エモい
- せつない
- 憐憫な
- メランコリーな
- 悲壮な
- うつくしい
- 妖艶な
- 煌びやかな
- 麗しい
- はかない
- 哀愁
- センチメンタルな
- 泡沫
- なつかしい
- 物恋し
- 懐古
- ノスタルジア
- せつない
「憐憫な」の深さを増やそうとgoo辞書を調べたら 関連語でまず 「哀憐」が出てきた 「哀憐」の意味として「哀憫」も使われていた。
- エモい
- せつない
- 憐憫な
- 哀憐な | 哀憫な
- 憐憫な
- せつない
深さが1増えた。「憐憫な」に「哀」の感情がのった2つの単語をOR記号で結んだ。
次は「メランコリーな」を調べたら、「憂鬱」が出てきた。 でもこれメランコリーから意味増えてなくないかと思って
- エモい
- せつない
- 憐憫な
- 哀憫な | 哀憐な
- メランコリーな | 憂鬱な
- 憐憫な
- せつない
と表記するようにした。
ここであの曲が流れた。
今日はおしまい。